1年後

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「ちょっと待った!本気なのかい」 「今問うべきは俺の本気か?ネイ」 そう言いながら、ジェドは肌着の上の襯衣(しんい)(ぼたん)に手をかける。 「まっ、待った」 ネイは慌ててジェドの手を掴むが、釦を外す動きは止められない。 「1年待った」 「2年待つって言ったろう!」 ジェドは目を上げてネイを見た。 「この状況であと1年も待てると思うか?」 そうして、ネイの耳元に唇を寄せて、続けた。 「お前こそ、本気なら抵抗してみせろ」 剣の腕こそ敵わないが、異能は、ネイの方がジェドよりずっと強いのだ。 ネイは迷った。 迷っている自分を自覚した。 この辺りが頃合いなのだと、思っている自分を知った。 決めるのは自分の方なのだと判った。 ジェドの手が素肌に触れた。 これまで触れられたことのない、首の下から肩、腕へと撫でながら服を脱がす。 左の手のひらを指で撫で、完全に袖を外した。 腕の後ろ側を伝って肌着の上から背中を撫でる。 ジェドが深く息を吸った。 「了承したと受け取っていいんだな」 ネイはジェドを見た。 口を開くと、口で塞がれた。 右腕の袖を完全に外されて、上は肌着だけの姿となった。 ジェドの唇がネイの顎から首筋を伝い、肩の下を這う。 「いいよ」 ネイが言った。 ジェドは顔を上げて、両手でネイの頬をなぞり、唇を触れ合わせた。
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