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ちなみにこれまでの戦績はというと、1位はやはり綾崎で2位が俺、3位が春野だ。
相田「さてと」
窓の外から視線を戻した相田が先ほどまでの悔しそうな顔を捨てて事務的に呟く。
相田「今日もいい時間になったな」
相田の一言は単純明快。本日の活動開始から約1時間と少々。メルヘン的に言うならば魔法が解けたのだ。
綾崎「そうね」
綾崎が相田の言葉に追随する。
相田と同じく事務的だがクールビューティかつ凛とした声の彼女が言うと心地の良いものがある。
春野「ええぇっ!?もう解散しちゃうの。まだ19時だよ」
思った通り春野の反論が飛んだ。
まだこの集まりは一週間と少々程度しか続いていないが春野は異常に解散することを嫌う。
相田「なら、僕と二人で遊んじゃう?」
春野「却下、みんな一緒ならいいよ」
綾崎「相田と春野で二人っきりなんて犯罪臭がするわよ……」
綾崎の指摘通り背の控えめな春野と割かし高い方の相田が二人で街を歩いたら誰でも事案発生を通報するだろう。
相田「ジョーダンだよジョーダン」
俺「相田の冗談は笑えないよ」
まったくそうだわと綾崎がひとしきり笑った後、渋る春野を説得して今日の集まりは解散となった。
別れ際、俺たちは約束する。明日もまた集まろうと。
それが終わると全員バラバラに帰り始める。
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