12人が本棚に入れています
本棚に追加
激しく腰を回していた彼女が甘い、掠れた声で俺を呼ぶ。薄っすらとのぼせた目を開いて俺の顔の辺りに彷徨わせてる。
「たけちの、感じてる顔。…すごい、すき。なかが…、きゅんと、しちゃう…、あぁ、んっ」
その声がたまらなくエッチだし。俺は上から彼女の身体を押さえつけ、もうどうなってもいいとばかりに腰を夢中で…。
ガチャ、とドアノブの鳴る音がした意味が一瞬わからなかった。
「…お嬢様。何時だと思ってるんですか、今。はしたない」
落ち着き払った、でも微かに呆れた色も混じったその声。がん、と殴られたようにショックを受けて彼女に乗ったまま凍る。…てか、野沢さん。
いくら鍵持ってるからって。普通、してるとこに平気で踏み込んでくる、か…?
「今日はもう学校に行ってる時間のはずじゃないですか?いくら浮かれてるといっても学業を疎かにしては…、そんなことでは」
まるでこんなこと慣れっこ、とばかりに平常の声で淡々とお説教されても。だけど火宮の方も全く引けを取らない。真っ白になって彼女の上で固まってる俺をぐい、と引き寄せて放すもんかとばかりにしがみつき、牙を剥き出しにして野沢さんを威嚇した。
最初のコメントを投稿しよう!