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今日は、五目焼きそばにしようかな。
お弁当コーナーの下段に焼きそばやパスタの類いが並べられている。
あ、あった。
お目当ての五目焼きそば、麺は柔らかい方の奴。それがひとつだけ残っていた。
ついてる! そう思って手を伸ばした時に隣からもスッと手が伸びてきて、断りも無く私が手にしかけた五目焼きそばを掴みとってしまった。
あっ!
やられた!
あっちのがタッチの差、速かった。完敗だ。ここは気分よく譲ろう。
「……どうぞ」
そう言っていい人ぶり、前に出していた手を隣のソース焼きそばに伸ばし、相手に五目焼きそばを譲った。
「そうですか。どうも」
お互いに気まずい空気を感じながらも作り笑いしながら、五目焼きそば戦で刀を交えた相手を見た。
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