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「どうぞ。無視でもなんでもしてくださいよ。言っときますけどねー私と関わりたくないなら話かけてこないでよ」
「はあ?あんたが俺の焼きそばに手を出してきたから、いけないんじゃねえか」
五目焼きそばを前に突き出されていた。
「俺の? ばっかじゃないの。名前でも書いてありましたか?」
これ見よがしに身をかがめ、突き出されている五目焼きそばの容器の底を見たり、横を見たりしてみた。
「ねえよ。あんたがばかだろが? まだ買ってもない弁当にどうやって名前書けるんだよ」
「さあ? やり方は、知りませんよ。ただ、どうにかして名前を書きたいと思う人はいるんじゃない? 店の焼きそばを、俺の焼きそばとかいう人が」
「大体、女なんだから焼きそばなんか買ってねーで自炊しろよ。自炊。会社帰りに弁当なんか買ってんじゃねーよ」
「あらっ、びっくり。今時、男女差別? 古いわーーー」
「古い人間なのは、お前だろが!」
「ふ、古い?! ……あんたって、最低!」
私は三浦とにらみ合ってフンと鼻をならして左右に分かれた。
あーーーなんで家の近所でよく使うこのコンビニであんな男にあうんだろ。気分最悪。今日は、もう帰ろう。
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