目に良いイケメン

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★☆★ 自己紹介の時に初めの人が年齢を言ってしまい、それに習うように全員が年齢を言った。 それだけ、ここにいる全員が年齢を言うことになんの抵抗もないほど若いということだ。 私は、年齢をはっきりとは言わなかったのだが、このメンバー内で一番年上なのは誰が見ても明らかだった。 男子陣は某有名商社に勤める、いわゆる商社マンってことだった。 なんでも、うちの会社と同じ恵比寿駅に支社があるらしい。つまり、今回の合コンは駅つながりだろうか。 でも、駅が一緒だからってだけで合コンにまで話がつながらないだろうし。 そんなことを考えながら、青くさい枝豆をつまみ生中をあおる。 一番奥に座っている男子陣のリーダー格の益岡(ますおか)さんが、ベラベラと聞いてもないのに中腰になりながら、今日の合コンが開かれたきっかけを楽しそうに身振り手振りを入れて話し始めた。 きっかけは、やはり駅だった。 恵比寿駅でうちの社の美人受付嬢である田宮(たみや)さんに天パーの益岡さんが一目惚れしたようだ。意を決して駅のホームで声をかけ名刺まで渡したらしい。 益岡さんという人は、天パーで見るからに何か面白そうなことを言ってくれそうな風貌をしている。     
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