あの人、怪しいと思います

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  「小柴さん……っ。  小柴さんっ、来てくださいっ」  琳たちが居るスーパー近くの商店の陰で、佐久間はヒソヒソと電話をしていた。 「来てくださいっ、小柴さんっ。  今度こそ、殺人事件が起きますっ!」  琳たちを見たり、自分の真下に居る将生を見たりしながら、佐久間は抑えた声で叫ぶ。  同じように二人を遠目に眺めている将生は、  安達刹那が指一本でも雨宮に触れたら、()る! という体勢で傘をつかんで、しゃがんでいた。
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