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すると、刹那の近くの席に群がっていたおばあちゃんたちと話していた次郎吉が、チラと龍哉と龍哉父を見、更に将生の方を見て言った。
「琳、イケメンぞろいで、いい店だのう」
「え? イケメン?
龍哉くんですか?
安達さんですか?
龍哉くんのパパですか?
小柴さんですか?」
みんなの目が将生を見る。
琳がつられて、こちらを見た。
「あー、宝生さん~」
と苦笑いしている。
カウンターの近くに座っていた小柴が本を手にしてたまま、ぼそりと呟く。
「今のは……もしや、琳さんの心の中のイケメンランキングだったんですかね」
最後に出てきた小柴はちょっと不満そうだったが。
いや、俺なんぞ、そもそも出てきてもいないんだが……と思っていると、次郎吉が、小柴の肩を叩いて言った。
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