私と彼はずっと「友達」

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「しないよ。そんなの先生に失礼だ」 「どうして?」 「……先生と生徒じゃ、どうにもならない」  そりゃそうだけれど。せめていい生徒になりたいって印象に残ればいいのに。私はそう歯がゆい思いで見ていたけれど、同時に安心もしていた。  光くんは外面が大変いいものだから、きっと外面を気にしてなにもなく終わるだろうと、そう安心しようとしていたけれど。  慢心は敵だ。彼の外面のよさと計算高さを、もうちょっと考えればよかった。  そして、それは下校前のホームルームで唐突に起こった。 「先生、活動費が足りません」 「ええ……?」  うちの学校では、レクリエーション代をひと月ごとにクラスで集めて、そこからお金を崩して使うというスタンスを取っている。  それのお金の回収をしているのは担任なんだけれど、今回はお金の徴収時期と教育実習期間が重なったために、紫先生が回収をしていたんだけれど。それを集めて計算していた会計委員の子が言ったために、誰がお金を出していないのかで大騒ぎとなってしまったのである。 「活動費を提出してない子は?」 「全員提出してます。私、全員分の封筒の確認しましたから」 「だとしたら……お金がどこかに落ちた?」 「落ちてないです」     
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