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「だったら白ギャルになればいいんじゃない。肌を焼かない白メイクのギャルよ。やろやろ、どうせ暇なんだし、百均に行けば安い化粧品があるんだから。変身しなよ。お兄ちゃんのツボにはまるかもよ」
「えっ」
その台詞がツボに入ったのは私のほうだった。私は妄想ワールドのなかで、ブリーフ一枚の先輩の乳首に指し棒を突き立てた。
「これがお前の趣味なんだろ。嬉しんだろ? なぁこの変態野郎……」
「あぁ僕、先生になじられて嬉しいです……」
先輩は黒ギャル教師になった私の凶器攻撃に声を荒らげ興奮していた。
「……私、メイクして見ようかな」
「いぇ~い。佐山みちるさん、ギャルメイク解禁で~す」
私は春名のバカ元気に押し切られると街に出ることになった。
私と春名は駅前の百円ショップとパーティーグッズの専門店を数件回ると学校に帰ってきた。それから女子トイレに入り洗面台の前に立つと、スマホをインターネットに繋ぎ、ギャルメイクのやり方と書かれたサイトを開いた。ページを参考にしながらメイクを始める。
「まずはつけまつげを目の上下に貼り付ける。続いて黒のアイラインを少し太めに引いていく。最後に目の下に白いアイシャドーを塗ったら出来上がりと……」
私は鏡のなかを注意深くのぞいた。違う。目をいじっただけなのに全然違う。ゴージャス。
「どう。上手くできてる?」
「凄い黒目がパッチリ。私も真似をしようかな?」
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