もう一度、木曜日へ。

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(1) 「あの……」 下校中、突然後ろから声をかけられた。 今日は木曜日なので、明日が中間テスト最終日。私は、片耳にイヤホンをしながらテキストを眺め歩いていた。 だが、さっきのひとことで、英単語に向けられていた意識は、一気に後ろに持っていかれてしまった。 "彼だったらいいな……" 一瞬そんな淡い期待をしたものの、そこにいたのは彼ではなくて、見覚えのないおじさんだった。
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