もう一度、木曜日へ。

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「何ですか……?」 私は不審がりながらイヤホンを外した。 「えっと……」 おじさんはすぐに私の質問には答えなかった。 "怪しい……" 私はますます身構えた。しかし、次の瞬間、おじさんは何か思い出したらしく指をパチンと弾いた。 「……高橋理沙(たかはしりさ)さん?」 なんだかすっきりとした顔をしている。 私はひどく驚いた。 だって、おじさんが言ったその名前こそ、私の名前だったからだ。
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