僕が眠ったら

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「…………よっと!」 布団から飛び出し、首を軽く一、二周させる。時計の針は午前1時を過ぎていて、この時間にはやはり、僕の仕事場は賑わっていた。 「……よし、じゃあさっそくやっちゃいますか!」 少し長い服の袖をまくり、ゴウンゴウンと音をたてる機械の下に向かう。そこから排出された荷物を手に取り、自分の部屋に向かった。 「あーやっと来たのか!まったく、君はこんな時間まで何をやってたんだい?」 「あ、佐々木さん!おはようございます!」 「おはよう……って、もう私は3時間前からここにいるよ?君が遅すぎなんだよ」 「3時間も前から!?佐々木さんはもうお仕事終わったんですか?」 「…………まあ、私は簡単だからさ。それより君は、もう少し生活習慣を整えなさいな」 「はい!」 そう言って、佐々木さんは自分の部屋に戻っていった。僕も荷物を引きずり、部屋に向かう。 「さてさて今日の夢は……あら、怖い夢だ~………これ見るとまた眠れないんだよな……」 そう愚痴をこぼしながら、部屋の中心にある穴に、それを投げ込む。 「よし、じゃああとは記憶の整理だな今日のぶんは………うわ、めちゃくちゃ多い……」 積み重ねられたダンボールに肩を落としながら、さっそく蓋を開けていく。その中には「勉強」や「ゲーム」と書かれたボールがいくつも入っていた。 「えっと、ゲームのは進んだところまで残して、戦闘シーンはいいや。勉強は……あ、この記憶もう消えかかってる!まったく数学は苦手なんだから、ちゃんと復習しなきゃだめだろー……」 様々な名前のついたボールを、色の濃さによって分別していく。本当は全部必要なものなのだが、そうすると脳みそがパンクしてしまうのだ。 「……………よし、これで最後!」 全部のボールを分別し終え、僕は部屋を出た。毎日この作業が大変で、多いときだと時間ギリギリになってしまう。 「(午前4時……流石にまだいるよね…)」
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