0人が本棚に入れています
本棚に追加
/4ページ
「…………よっと!」
布団から飛び出し、首を軽く一、二周させる。時計の針は午前1時を過ぎていて、この時間にはやはり、僕の仕事場は賑わっていた。
「……よし、じゃあさっそくやっちゃいますか!」
少し長い服の袖をまくり、ゴウンゴウンと音をたてる機械の下に向かう。そこから排出された荷物を手に取り、自分の部屋に向かった。
「あーやっと来たのか!まったく、君はこんな時間まで何をやってたんだい?」
「あ、佐々木さん!おはようございます!」
「おはよう……って、もう私は3時間前からここにいるよ?君が遅すぎなんだよ」
「3時間も前から!?佐々木さんはもうお仕事終わったんですか?」
「…………まあ、私は簡単だからさ。それより君は、もう少し生活習慣を整えなさいな」
「はい!」
そう言って、佐々木さんは自分の部屋に戻っていった。僕も荷物を引きずり、部屋に向かう。
「さてさて今日の夢は……あら、怖い夢だ~………これ見るとまた眠れないんだよな……」
そう愚痴をこぼしながら、部屋の中心にある穴に、それを投げ込む。
「よし、じゃああとは記憶の整理だな今日のぶんは………うわ、めちゃくちゃ多い……」
積み重ねられたダンボールに肩を落としながら、さっそく蓋を開けていく。その中には「勉強」や「ゲーム」と書かれたボールがいくつも入っていた。
「えっと、ゲームのは進んだところまで残して、戦闘シーンはいいや。勉強は……あ、この記憶もう消えかかってる!まったく数学は苦手なんだから、ちゃんと復習しなきゃだめだろー……」
様々な名前のついたボールを、色の濃さによって分別していく。本当は全部必要なものなのだが、そうすると脳みそがパンクしてしまうのだ。
「……………よし、これで最後!」
全部のボールを分別し終え、僕は部屋を出た。毎日この作業が大変で、多いときだと時間ギリギリになってしまう。
「(午前4時……流石にまだいるよね…)」
最初のコメントを投稿しよう!