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『私が白血病だって言ったら信じる?』
僕は今でもその時の事を鮮明に覚えています。
彼女は声を震るわせながら僕にそう言ったのだ。
18歳の彼女の言葉に25の僕は動揺を隠せず声を詰まらせてしまった
大人とも子供とも言える微妙な年齢、やりたい事や将来の夢、人生で1番明るく希望を持てる年齢では無いだろうか、かつての自分がそうだった様に
深夜の静寂の中、ベッドから暗闇の天井に目を見開いて、言葉を探す。無意識に毛布の端を強く握っていた
3月なかばの今夜は、虫の声も風の音もしない
必死に涙をこらえようとする彼女の息遣いが、スマホのイヤホンから耳に流れ込んでくる
嘘だとは思えなかった
きっと電話の向こう側で、僕が想像もつかない不安と恐怖を心に抱えながら、打ち明けたのだろうと思うと安易に「信じるよ」とは言えなかった。そんな綺麗事を言ってはいけないと思った
「打ち明けてくれて、ありがとう」
何と応えれば正解か、正解なんてあるのかも分からないけど、自分が素直に思った事を伝えるのが一番だと思った
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