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「……あー、ちょっと落ち着いた。うん。あんたには似合わなかったね」
「そんなのやる前から分かるでしょ……」
「まあまあ。それより、次は甘ーく言ってみて?」
「あ、甘ーく?」
「そうそう。それこそ全身鳥肌立つくらい、うわぁ……ってなるくらい甘ーく」
「……ねえ、真面目に聞く気ある?」
「あるある。もちろん。私は、ただ単に理想的な告白を見たいだけだから」
「理想的ってなんぞや」
「ただの願望だよ、少年」
「いや、僕ら同い年じゃん」
「余計なことは言わなくていいから、とにかく早く言った言った」
「なんだよそれ……ええと……」
「あ、やってくれるんだ」
「やるよ! やってやるんだよ! もうヤケクソだよ!」
「……」
「……君を最初に見た時から、僕の世界は君に彩られていたんだよ。この美しい世界ですら、君の前では霞んでしまうよ。だから、僕の気持ち……受け入れてくれないか?」
「ハハハハハハハ……!」
「……もういっそ、殺して……」
「ハハハハハハハ! アハハハハハハ……!!」
「ちょっと! いくらなんでも爆笑し過ぎじゃないの!? 自分がやれって言ったんでしょ!?」
「いや……だって……! 甘い告白ってそんなのだっけ!?」
「僕が分かるわけないだろ!? 何なんだよ、もう……」
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