第1章~まぼろし~

1/2
6人が本棚に入れています
本棚に追加
/6ページ

第1章~まぼろし~

おおい  おおい   おおい 山々を木霊する 森の木々を揺さぶる わしの声 いつもの この季節  いつも眼に映る 姿…… わしの姿は見えているか わしは隠れていないか ただ光なき黒き世界 蒼き光は輝きを増す そちらには わしの声 聞こえているかあ 必死に叫んでは 首を振る 寂しい響きだけが ゆっくりゆっくりと 広がっていく 笑っておくれ 泣いておくれ わしの我が儘を どうか……どうか……
/6ページ

最初のコメントを投稿しよう!