1012人が本棚に入れています
本棚に追加
/254ページ
つーかさ・・・俺は一応、自己紹介した訳なんだけど、お前らはしてくんねぇの?
・・・・・・漣にライルねぇ。
まぁ、[これから世話んなる機会が多くなる]だろうし、よろしく頼むわ。
あぁ、話が逸れたな。
[俺ん家は老舗の呉服屋をやってて]・・・呉服屋が何かって?
まぁ・・・簡単に言うと服屋だよ、服屋。
おい、話が全然進まねぇじゃねぇか。
・・・・・・ん?
[黙らせるから話を続けろ]、って?
・・・俺がガキの頃からウチの店は兄貴が継ぐって言っててな?
俺は昔から暇をもて余してたって訳なんだ。
で、ウチの店・・・あっ、呉服屋の方な?
[ウチは着物以外にも小物とかを扱ってんだ]わ。
あぁ、そうそう・・・簪とか、ちょっとしたアクセサリーみたいなやつな。
中学上がる頃に、そういう[小物類の仕入れ先に親父と一緒について行ったのかきっかけ]だった。
俺の店はさ、老舗って言うだけあって[取り扱う商品も結構な高級品]なんだわ。
しかも、[職人が1つ1つ全部手作業で創る伝統的なやつ]な?
その作業場について行って・・・[職人が作業してる姿に魅了されちまった]んだよ、俺は。
自分でもそういう物を創ってみてぇなって思い始めて、高校はそういう専門学校に進学したんだ。
俺ってさ、[大抵の事はなんでもこなせんだよ]。
手先も器用だし、そういう方面に向いてたんだろうな。
大学に進学してからは、大学に通いながら暇があれば親父の知り合いの工房に籠ってシルバーアクセとか創らせてもらってよ。
とりあえず、装飾品創んのは楽しかったし、意外とセンスもあったみてぇでな。
・・・・・・[自慢してんだよ]、悪いか?
で、いつかは自分の店を持ちてぇなって漠然と考えてたんだ。
それが、大学の在学中に[ある奴に出会って]・・・[そいつの影響もあって]、俺は外国の人間にも日本の良さを知ってもらいてぇからって、日本を飛び出したんだよ。
最初のコメントを投稿しよう!