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神様
それは、ふとした好奇心だった。
いつものように、本棚を整理している時。
たまたま、『世界の神々』というタイトルの本を手に取った。
だから。
「歩さんは、神様って信じます?」
何気なく。
そう、別に深い意味などなかった。
彼女は少しだけ戸惑ったような瞳を僕に向けた。
「……信じ、たいですよ」
歯切れの悪い、でもきっと自分に言い聞かせるための強い暗示。
僕は、聞いたことを後悔した。
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