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「す、すみません……なんか、変なこと聞いちゃったみたいで……」
「あっ、いや、そんなことないです」
僕の謝罪に、歩は慌てて首を横に振る。
頸辺りで纏められている髪が、さらさらと左右に揺れ、ふわりとシャンプーの香りがーー
「っ……」
好きなひとを傷つけたかもしれないのに、鼻腔を擽るそれにドギマギしてしまって、僕は罪悪感を覚えた。
「気にしないでください」
それだけ言って、僕はこの話題を打ち切った。
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