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オトコノコ達は盗みや体を売って日銭を稼ぐ。
この荒廃した旧ジパング領に若い女は極めて少ない。
この鉄と砂塵の犇めく廃墟、旧学園特区でさえ見渡す限りむさい男か、枯れ木の様な老婆が住まうばかりだ。
もしかしたら若い女は一人残らず死滅してしまったのか?
「そう、若い女が死滅した世界は我々男達には最早絶望でしかない。
そんなシケた俺達にせめて刹那的快楽を味わわせようと、オトコノコ達は今日も一肌脱ぐと言う訳だな。」
「ルテスミ巡査!」
呼んでも無いのに、何処からともなく俺の部下が登場しやがった!
こいつ、暇なのか!?
「しかし男同士の性交、またはそれに準ずる行為は感染症を引き起こす。」
我が国の人口を三分の一にまで減らしたのは核の炎でも放射線でも無く、その実感染症であった。
オトコノコを見付け次第即刻殺処分の命が下される所以である。
「キエェ!爺さんの宝を盗みおってぇ!歪なる人モドキがっ!排除、排除じゃー!」
「おおっとベッカー警部ぅ、また勲章が増えますなあ。
それとも僕に譲ってくれちゃう流れですかぁ?これは??」
「殺すべし。」
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