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半機械人間。
暗殺拳法の使い手であった
忌目闇リーもまた、俺と同じ改造人間だったのだ。
気づく手掛かりはあった筈だ。
だが、もう遅い。
機械運転の自動回転寿司屋へ出荷される食品生産工場の倉庫の壁に叩き付けられ、
俺は心臓を貫かれた。
背に凭れていた倉庫を貫通して、貯蔵されていた大量の人工イクラがこぼれ落ちて来た。
「がっふぁ…!い、イクラ…」
俺は死ぬのか。
朦朧とした意識の中で、
頭に過ったのは恐怖でも後悔でも無く、
イクラの事であった。
「いやいや、美しい最後だたネ。ベッカー警部最後に言い残す事有ったら聞いてやるネ。」
「い、
イクラ…食べたい…。」
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