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やめていただきたい。かなりリアルな映像が頭に浮かんでしまう。
「そうでしたか・・・お疲れのところ、今日はお越し頂いて大変恐縮です・・・」
「あ~そんな堅いこと言わないでよぉ!!もっと砕けてお互いを知り合おう!!側で見るとさらに可愛いなぁ!えーっと・・・」
「だい、じょう、じです」
「そ~大城寺さん!!ねぇ、女性の目線から医者ってどう?」
「立派なお仕事ですよね。知り合いたい女の子はたくさんいると思いますよ。」
「ほんとぉ~?なんかさぁ、医者ってチャラいとか女癖悪そうとが、マイナスな印象しか持たないみたいなこと最近も言われてさぁ」
「高給取りですもんね。まぁ、確かにそう言う人もいるかもしれませんけど・・・」
「大城寺さんはどう?やっぱりそう言うイメージかな?」
「私はそんな風には思いませんけど・・・」
「俺なんかはさぁ、すごく純粋だし、付き合った女の子に尽くすタイプなんだよ!デートの度にプレゼントしてあげるし、記念日にはサプライズも欠かさないし」
「素敵!!京極さんって、かなりモテるんじゃありません?」
もう自棄だ、サービス全開でおもてなししてやる。
「これが全くなんだよ~!!好きになる女の子は皆もう彼氏がいたり結婚してたりするし・・・」
「京極さんそんなに素敵ですもん、好きになるより、なって貰う方が多いんじゃないです?」
「ん~・・・」
私の台詞に京極は、悩ましげに唸った。
「確かに、寄ってきてくれる女の子はいるんだけど・・・そう言う子と付き合ってみてもさ、なんかときめきが足りないんだよなぁ・・・」
この男性に好意を持ってあげたすべての女性達へ。
あなた方は本当に慈悲深い、例え誰かが称えなくても、私だけは全力であなた方を称えます。
「理想が高いんでしょ~?!もう少し妥協しないといつまでも独りですよ!!」
「もぉ~大城寺さんうまいなぁ~!!今日初めて会ったけど、好きになっちゃうかも!!」
「あらぁ~、も~皆にそう言ってるくせに!!」
こんな時私は自分の性質を呪う。
どうでも良い事や相手に対して、何故こんなにサービス精神が働いてしまうのか。
スナックのホステスと客のような会話をしつつ腕時計を見る。彼が隣に来てまだ5分しか経っていない。
疲労感としては、完徹してレポートを仕上げた時のあれと似ている。たったの5分で。
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