プロローグ

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はっ?今俺が声を? いやいや何がどうなって… 「あぁ、良かった。一時はどうなる事かと」 その答えに安心したのか、 涙をポロポロこぼす女性。 「本当に良かった。」 一人絞り出すように呟き、同じく涙目の男性。 「お父さん、お母さん、意識も戻りましたしもう大丈夫です。後は安静にしてゆっくり経過を見守りましょう。」 微笑みながら冷静に答える、恐らくは医者を横目に見つつ、頭を整理させようとしたが、 突如、やって来た眠気に意識を奪われてしまった。 …神様。お願い。居るならどうか。 助けて。 意識を失う寸前、そんな声が聞こえた気がした。
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