*

5/5
前へ
/5ページ
次へ
「もう一杯飲むだろ?それともコーヒー?」 「こ、紅茶」  ジェフはごく普通の顔でアビーの返事に頷くと、二つのカップを持ってキッチンに行ってしまった。  アビーは頬を押さえてうつむく。 「なんだ。紅茶の話ね」  ちょっとした言葉でも意識して、一人でドキドキしてしまうのが悔しい。  ジェフの話は嫌いじゃない。下らないと思うけど、つまらなくはない。  でも、私たちもう十四歳なのよ。もっと大事な話があると思わない?  アビーは椅子にもたれてため息をつく。  ジェフのバカ。 【 終 】
/5ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2人が本棚に入れています
本棚に追加