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新提案
「うん。旨かった!意外とできるじゃん」
買い物、料理に少し気分転換できたのだろう彼女の顔が少し正気が戻り口調ももとに戻ってきた
「独り暮らししてたら嫌でも料理の腕、あがるよ。お粗末様です」
「お風呂、先に入りなよ
洗い物しとくよ」
「いやいや
レディーファースト、はいれ入れ」
「何その優しさ。気持ち悪いなー
お客さんは、先に入るもんなの!
あっ。洗面台にタケルのスエットあるから着ていいよっていつも着てるんだから言わなくていっか。
さっさと風呂に入ってこい」
彼女に押しきられて入ることにした
毎回、ノリで泊まるのでタケルのスエットを借りる事などいつものこと
僕も気にしなかった
お風呂には、男性用のシャンプーや石鹸があり肉体労働のタケルの体臭を消すためだった
毎回使っているのでためらうこともなかった
「おっ先ー」
「久しぶりにかいだなこの匂い。。。」
ふと、彼女が近よりおもむろに嗅ぐ
「タケルのスエットだー
この匂いも懐かしい。。。」
そのまま彼女が抱きついてきた
どこかで気を張ってたのが愛しい匂いに少し緊張がほどけたのだろう
「おい。大丈夫か?
抱きついたのが俺でよかったけど
他の男なら危なかったぜ」
「あーごめんごめん
少し安心て寝そうになっちゃった
私もお風呂入るわ」
ホントに抱きついてきた相手が自分でよかったと思った
無防備で虚ろな顔で抱きつき胸に顔を埋める姿は、甘えて来ている様に見えて可愛くいとおしく思えた
他の男なら即押し倒しただろう
自分の心臓の鼓動を心配になった
彼女が風呂から上がり提案をしてみた
「いつも、タケルとこのベッドで一緒に寝てるんだろ?」
少し小さな部屋にシングルベッドで二人で寝ている
結婚を誓ったカップルだからこそ狭くてもそれがいいとスパイスになるのだろう
「今回は、俺と一緒に寝ないか?
不眠症のお前が俺のシャンプーの匂い嗅ぎに抱きついたとき、少し眠かったんだろ?案外、添い寝したら不眠症なおるかもよ?」
なかなか、賭けでバカっぽい提案だ
「確かに。。試してみる価値は、あるかな。。いいよ!」
こいつ、俺の事、男と思ってねーな
ベッドで添い寝できるのは、
昔ながらの親友の特権
そう自分に言い聞かせた
その度に少し心に穴があいた気がした
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