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空白の日々
背中しか見えない彼女を正面に向き直させ
彼女の唇を奪おうとした
唇が触れよとした時に気づいた
いつもより息が荒く
少し震えている
さっきまでとは、
違う恐怖が彼女を襲っていた
「どうしたの?・・・
なんで、やめたの?」
恐怖と寂しさを隠しながらも
彼女の盛れ出す思いは痛々しく思えた
口では、強がって重しを
全てを背負う覚悟でいる様な
口調だったが
心のどこかで高をくくっていたのだろう
僕は、彼女の親友だ
タケルの親友だ
僕に男要素などない
きっとこの提案を
笑い飛ばしてくれると
現実などそんなに甘くない
どんなに親しくても僕らは、
男女で僕は、彼女が好きだった
「バカかお前は!!
キスすると思ったか!!
しねーよ!それに俺が好きなのはな
もっとナイスバディーな
巨乳なんでよ!!
お前みたいなちんちくりん
興味ないわ!!
心臓の音が早いのは、
体温高いからだろ!
勘違いにも程があるわ!!
わかったらさっさと寝んぞ
寝たらアホみたいな考えなんて
忘れちまうよ」
そういって彼女を強くだきしめて
僕たちは、眠りについた
僕たちは、何もなかったかの様に
朝を迎え
いつもの様に振る舞った
振る舞ったは、おかしいかもしれない自然だった
そして、荷物を持って僕は、
自分の家に帰った
それから3週間後にタケルは、
退院した
また、仲良し三人のそれぞれの
生活がスタートする
彼女が好きな僕と
タケルが好きな彼女と
彼女が好きなタケル
それぞれに何か抱えながらそれが
自分だと納得し
僕と彼女の2人の生活を空白にして
また日々を過ごす
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