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「そう言うことを聞きたいんじゃないんだけど……」
そうして再びため息を吐き「ま、いいや」と呟いて、遥汰は映像に目を向けた。
映像は、女性をいたぶる様子を流し続ける――。
鞭の音、悲鳴、見たこともないようなグロテスクな形をした道具。
女の悲鳴を聞きながら、イラつきが募る。
――場所さえ特定できれば……
音が気になって集中できない。鞭の音もだけど……悲鳴が邪魔――。耳障り。
音さえ消してくれれば、もっと集中できるのに……。
そこまで考えて、ふっと笑いそうになるのを堪える。
『冷たい女』『情ってものが感じられないんだよね』『ああいう女、無理』
『アルファの女は、俺達、下々の者は相手にしないってか。だから、嫌なんだよ。アルファ女は。無駄にプライドが高いしよ』
同僚の男達のそんな声が聞こえた気がして。
(情がないって言われてもね。仕事なんだから仕方ないじゃない。アルファは関係ないし)
言い訳がましく、そんなことを思う。
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