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「がっ...」
レイの蹴りは豊竜山の体を分断する！
足の力が抜けまるで他人の足に乗っかっている様な心許なさ。
そこに最大の武器であった210㌔の重みが仇となる。
しかも右膝は何発も打ち込まれた低空ドロップキックによってグチャグチャ。こうなっては自らの体を支えられない。
「トドメ！！」
レイは再度ロープで加速！
空中で足を発射寸前のボウガンの如く引き絞りロックオン！
「おりゃぁ！！！！」
ドンッ！！
「うわぁぁ！！」
ズズーン！！
リングが波打つ超重量！あの難攻不落の豊竜山が前のめりでリングに沈んだ。
「すげぇ...」
ここで時は冒頭に戻る。
対戦相手のハリーも 解説席のレオポンも 戦いを見守る観客全てがレイの圧倒的技術に飲み込まれていた。
でかい奴が強い。
そんな生物の絶対的な法則が瓦解する瞬間を目にし ただ ただ驚嘆するのみ。
そんな中キリコだけが即座に動いていた。パートナーを信じ必ず訪れるチャンスに備えていた紅の重戦車が出撃！
ハリーに突っ込み 先程のお返しとばかりに体当たりをぶちかまし場外に排除！すかさず崩れた豊竜山の元に 信じる相棒の元に馳せ参じる！
「いくぞキリコ！」「オッケー！！」
ガシッ！！
「雷刀忍狐・桜牙それぞれ豊竜山の大きな大きな足を捕獲！！これは...アンクルホールド！？」
「あぁぁぁ...」
甘く切ない豊竜山の声が悲鳴に変わり場内に谺響する。
「ダブル アンクルホールドガッチリ極まったぁ！！稲荷場の膝攻めはこの為の布石！！」
キリコ「こっからぁ！」レイ「オラァ！！」
「「せーのっ！！」」
グギッ...
「うぎぁぁぁ！！？？」
膝から下がもぎ取られた。
後日豊竜山はこの攻撃をそう語る。
右足をキリコが 左足をレイがそれぞれ捕まえ絞り上げ そこからタイミングを合わせ外側に急速旋回！！
豊竜山の内側側副靱帯はブチブチと音を立てて破壊！
「今度はダブルドラゴンスクリュー！！！えげつない連携攻撃に豊竜山の膝は完全に沈黙ぅ！！」
「しかも別々の方に捻られてるからこれは立てないニャン！酷い！酷いニャン雷刀忍狐・桜牙！」
激痛のあまり頭を抱えてもがき苦しむしか無い豊竜山を何とかひっくり返しフォールするレイ！
↓アンクルホールド
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