第17話 戦いの果てに

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「なんだと!!」 背中にもたれ掛かるマーダーが仰天! 一度力の抜けた体に再び芯が通る!! 「うぉぉぉぉ!!!!」 キリコは背中にマーダーを乗せたままコーナーに走り反転!マーダーをコーナーマットに叩き付ける! 「ごはっ!」 キリコの全体重とお慰み程度のマットに包まれた鉄柱に挟まれ悶絶するマーダー。 「シッッ!!」 パンッ!! 「ウオェ!!」 強烈な吐き気と漏れ出す苦悶の声! 「喉元ォ!!!胸の皮膚を切り裂く赤嶺の逆水平が無防備な喉笛にぶち込まれたぁ!!」 「いっけぇ!!!」 キリコは悶絶するマーダーの腕を掴みフルパワーで対角のコーナーに振る! おぼつかない足取りでコーナーに走るマーダー。 よろよろとコーナーに体を預ける事しか出来ない。 「吹き飛べ...アックスゥ!・ボンバァーーー!!!」 「やっ!やめ......!!」 グチュ!!! 「アックス・ボンバァーーー!!ここで伝家の宝刀を抜いたぁ!!!」 「フォール!!」 糸の切れたマリオネットピエロにすかさず覆い被さるキリコ!手応えは十二分 その辺のレスラーなら一撃KOも有り得る渾身のアックス・ボンバー! 「ワッ!ツッ!!」 「がぁ!!!」 潰れた喉からしゃがれた唸り声を上げマーダーは肩をマットから離した! 「ここからぁ!!!」 キリコの攻めは止まらない!! マーダーの上半身だけ起こし 背後に回ると上から羽交い締めする様に組み付く! ミシミシミシミシ!! 「うぎゃぁぁ!!」 キリコの万力の如き怪力で締め上げられマーダーの胸骨が軋み始める。 その激痛に悲鳴を上げ悶えるマーダー! 「これは...WARスペシャルだ!!!赤嶺ここで新兵器を導入!!マーダーこれは苦しい!!」 WARスペシャル それはミスタープロレスが自ら作り上げた新天地の名を冠した拷問技。 傍から見ればただ後ろから組み付いているだけだか腕や胸筋を背中側に無理矢理引き絞るのだ。 おまけにキリコは背後 マーダーは尻餅をつき 腕を取られている。 かけられている方はなんの反撃も出来ない! 「オラオラァ!!」 キリコは自慢の怪力でゆさゆさとマーダーを揺さぶる。 その衝撃が全て胸骨に多大な負荷をかけ マーダーを苦しめる。 だが辛い時こそ笑ってみせるのがプロレスラーだ。 極悪ヒールに堕ちてもそこは変わらない! ↓WARスペシャルimage=512245304.jpg
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