第6話 レオポンの試練

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「これでわかっただろう 未熟な連携や合体技はこうして突破された時 計り知れない窮地に陥る お前らの連携などその程度という事だ。」 「クソ!離せ!!」 自らもリバースタイガードライバーを使うのでこのロックの外し方は熟知していたが鋼鉄の筋肉を持つラオフーの前にレイはあまりに非力だった。 「今日の授業はここまでだ。この屈辱をその身に刻め...」 「フンッ!!!」 ラオフーの背筋が 下半身が唸りをあげ凄まじい馬力を生み出す! その力は軽量のレイをいとも容易く逆さまに持ち上げる! 「沈め...」 「くそぉ...」 バガーーーーン!!!! 一切の躊躇も容赦も無いラオフーの技 虎の仮面が編み出した本家本元のタイガードライバーがレイをリングにめり込ませた! タイガードライバー 初代の後を追いつつも独自の形を作り上げた稀代の名レスラーが襲名した2代目の虎が編み出した破壊技である。 相手の背中から腕をロックし怪力で相手をぶっこ抜き1度空中でひっくり返し持ち直す。 そしてそのまま開脚ジャンプし叩き付けるパワーボム派生系の大技である! 「ありゃ...流石にこれは無理かニャ?」 カーーーン! さっきまで酔い潰れていたレオポンがようやく動き出し ゴングを鳴らす。 「はぁ...はぁ...はぁ...」 「くそっ!何も出来なかった...」 「これが現実だ。まずはそれを受け止めることだな。」 「我はこれから1ヶ月毎日現れる。そしてお前達を叩きのめす。やられた後2人で心・技・体 連携 を練り上げていけ。1回でも我からスリーカウントを取れば即終了だ。」 「タッグとは奇跡のようなもの。星の数程いるレスラーの中から相棒を見つけ出し絆を結ばねばならない。」 「まずはそれ自体が砂漠で別れた恋人と鉢合わす程の奇跡 そこから屈強なタッグとなるには更に困難で偶然に左右される。」 「運命の相手でも一呼吸違えばバラバラになる事もある。しかしそれらは組んでみなければ分からない物」 「お前達の中に眠るタッグの原石を2人で見つけ出し磨き上げ我を倒して見せよ!さすればお前達の前に敵は無い!いいな...」 「「はい!!」」 「フッ...目だけは良い物を見せるな では明日...」 ボロボロになりながらもラオフーの言葉を反芻し理解しようとする2人。 これからキリコとレイのタッグという名の小宇宙を彷徨う旅が始まった。 ↓タイガードライバー 左上→左下→右上→右下image=510903210.jpg
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