第10話 五大軍

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第10話 五大軍

「只今より第1回雷刀忍狐・桜牙幹部会を行うニャン」 薄暗い照明の下でレオポンが神妙なトーンで話を切り出し始めた。 「幹部会って言っても3人フルメンバーじゃねーか!」 「まぁまぁこういうのは雰囲気が大事だニャン!」 「ははは!でも話があるんですよねレオポンさん?」 衝撃のユニット結成から一夜明け 3人はレオポンの宇宙船「プリティーレオポン号」に揺られ宇宙空間を突き進んでいた。 「いやぁ まずはお前に一軍のユニット抗争のいろはを教えてやろうと思ったニャン。」 「確かにあたし達ユニット抗争なんて二軍でもした事無いし 相手がデカすぎてよく分からないね」 「ムフフ その編も合わせて説明してやるニャン」 「そもそも五大軍は最早団体ニャン それ程の規模があるニャン」 「奴らは宇宙中に縄張りを持ち そこで独自に興行をうち 収益を上げることを許された いわば独立国ニャン」 「会社に何パーセントかの上納金を収めれば基本何やってもいいニャン だから変なユニットを組まされたり ギミックを受け入れる事も無い。レスラーがそれぞれやりたいようにやれる。その為にみんなユニットに入りたがるニャン」 ここで読者諸兄に伝えたい事がある。 しつこい程この作品でプロレスにやらせ 八百長は無いと言い切ってきたが試合意外の魅せる部分では台本や会社の意向という物は存在する。 しかしそれらはあくまで試合を盛り上げ少々のスパイスに過ぎないがそれらに振り回されるレスラーもいる。 初めのキリコ レイの様に噛み合わないタッグ 本人達のスタイルを無視してビジュアルでヒール ベビーに分けられる 細かく言えば言動 コスチューム キャラ 男子なら髭の有無など様々だ。 それからが上手くハマればその選手はブレイクするが そうならない事も多い。 それらの障害が五大軍には無い。 背が高ければタイタン・インパクト マスクマンなら仮面武闘會 華があればメイド倶楽部やヒールやりたきゃUGDと大まかな属性に別れているので選手が己を100%活かせる戦場を選べるのだ。 勿論そこで活躍するには血反吐を吐く努力が必要だが 噛み合わない団体の意向に苦しまなくていい。
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