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第7話 結成!!
「がっ!」「ぎっ!」「ぐっ!」「げっ!」「「ごっ!」」
来る日も来る日もリングに響く痛々しい悲鳴!
今日はキリコがぶち込めされ抑え込まれた。
「ワンツースリー! はいラオフーの勝ちニャー!」
戦士達の血と汗と涙の薫りが充満する締め切られた道場に転がされる少女2人。
キリコとレイは今日もスペ女が誇るトップレスラー 仮面武闘會 牙組頭領 ラオフーに挑み跳ね返され転がされていた。
2人でのタッグは特訓を初めても半月程たち徐々に形になりつつあったが未だ1人のラオフーからスリーカウントを取る事が出来ない。
勿論2人も遮二無二に挑んでいる訳では無い。
ラオフーが去った後レオポンをコーチに連携や合体技 他の基礎練を共にすごし頭を捻って研鑽の日々を過ごしていた。
「ではまた明日」
「あっ...ありがとうございました~」「あざっした!」
「大丈夫かキリコ?」
「うん...いてて...今日はいけると思ったのになぁ...」
首に氷嚢を押し当てながらキリコから歯噛みする。
「一体私達に何が足りないんだ?なんだか手詰まりだ...」
「確かに今日はいい線行ってたニャ だけど今のお前らではその先には行けないニャン」
レオポンがいつに無く真剣なトーンでリングに上がってきた。
「前の2人は全く噛み合ってなかった。それじゃダメダメ しかし今は無理に息を合わせようとしすぎニャン。互いのいい所を活かそうとしすぎてぶつかってしまうのニャン。」
「カレーライスにカツなら美味しいけどカレーライスに上からカツ丼が乗せられてるみたいで胃もたれするニャン」
「そんなの最高に美味しいじゃないですか?」
「それはお前だけだ!」
「そうかなぁ?じゃあどうすればいいんですか?」
「そんなもん 自分達で考えるニャン!その為に練習するニャン!!」
「「はい!!」」
レオポンの指導はなげやりのようで意外と考えられていた。
それは常に2人1組のトレーニングをする事。
筋トレ1つにしても必ず2人でなければ成立しない種目や補助をさせる。
そして極めつけはひたすら戦わせるという事だ。
もうかれこれキリコとレイは10分のシングルマッチを100は繰り広げている。
「相手の事を知るにはこれが1番!レスラーはロックアップとエルボーで会話するニャン!」
もう骨の髄まで味わい尽くした両者 それ故に見えて来る物もある。
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