小話1(プロポーズ)

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******************** 朝、もぞもぞする毛布の中の堤。ああ、起きたかと思い声をかける。 「……あれ?おはよー。」 まだ、半分寝ているようでぼーっとした顔のまま、舌っ足らずに挨拶をされる。 かわいい、まじかわいい。少なくとも昨日から恋人って事だし、キスしてもいいかなあ。 「なあ、キスしていいか?」 とりあえず、一応聞いてみた。 まだ、ぼーっとしていた堤だけれども、俺の言葉が脳に届いたんだろう。ボンとでも擬音が出そうな勢いで、顔を真っ赤にして、視線を右へ左へ、泳がせている。 普段、あまり照れたりしないタイプだと思っていたが、これは反則だ。かわいすぎるだろう。 毛布にくるまって座っている、堤の顎を手で固定して顔を近づける。 俺の顔が近付くのに合わせてそっと目を閉じる堤を見て、ふっと笑みが漏れてしまう。 そのまま、唇をそっと寄せる。 チュッチュッっと何度も軽く触れるだけのキスをすると、誘うように堤の唇がそっと開いた。 きっと、無意識なんだろうなというのを理性では分かっているのに、止められない。 噛みつく様に唇を合わせて舌を差し込む。     
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