第一話 ハロウィンの奇跡

7/26
前へ
/29ページ
次へ
オーナー「エルフはエルフでも、私はダークエルフです。   ちなみに、次にこの劇場を使うのも、ダークエルフの劇団です」 ハナコ「え? ダーク……」 タマエ・声「あ~ら、ハナコさん、こんな所で奇遇ですわねぇ」 ハナコ「この声は……」    顔を引き攣らせて振り向く。    ダークエルフの集団がいる。一番手前で、露出度の高い派手な服を着たタマエが挑発的な表情で立っている。    ハナコ、舌打ちをする。 ハナコ「チッ。タマエ、何でこんな時に……」    タマエ、ハナコの隣にやってくる。 タマエ「明日の準備に来ただけですわ。あなたはお友達とお散歩かしら?」 ハナコ「違うわよッ。って、次にこの劇場を使うのって……」 タマエ「ええ、あたくしたち『劇団リアル』ですわ。ねぇ、オーナー」    手を差し出すと、オーナーがうやうやしく口づけをする。 オーナー「よろしくお願い致します、タマエ様」 タマエ「こちらこそ。毎日満席に、いえ、立ち見がでる公演を致します。   オーッホッホッホッ……!」    ハナコ、拳を握りしめプルプルしている。 ハナコ「ぐぬぬ……」
/29ページ

最初のコメントを投稿しよう!

4人が本棚に入れています
本棚に追加