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憂鬱な訪問(エリオット)
オスカルの家族に会う。ずっと躊躇っていた約束を改めて了承したのは二週間程前。
五月の初め、温かくなる郊外の別宅に、エリオットは招かれた。
「そんなに緊張しないで、エリオット」
「無茶を言わないで下さい」
それでなくてもこういう事は苦手なのに、相手は恋人の家族だ。しかも、男の自分が男のオスカルの家族に会うのだ。
どんな顔で見られるんだろう。オスカルは弟妹とも仲がいいと言っていたけれど、それなら余計に受け入れられないのではないか。そんな気がする。
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