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~プロローグ~
授業が始まる前のいつもの朝。
朝練を終えて教室に戻る運動部の賑やかな顔ぶれ
その中心に居る集団が、その学校の顔のバスケ部の面々
昨日あまり寝てなくて彰良は机にうつ伏せてる
その輪の中心で笑顔で話しているのは颯太。
女バスの数人も輪に混じる
翠が颯太の隣を陣取るのは毎日のこと。
登校した生徒が通る廊下では颯太を見て指を指す女子
「相変わらず爽やか~、」
そんな賑やかな声もちらほら
「あ、ねえ一ノ瀬くん呼んでくれる?」
差し入れ?プレゼント?可愛らしい包みを抱き締めた一人が適当な女子に声をかける
「・・何?」
女子が呼ぶ前に颯太が素早くやってきて、頬を染めた女子から包みを受け取った
その受け渡しが終わる前に女子は教室を出る
「あ~緊張したーっ、でも一ノ瀬くん優しいね~っ、ありがとうだってっ。」
「私も凄い緊張したよ、だってアンタ・・彼女になんて声かけるから・・」
「・・えっ?噂の彼女って、アレ!?」
「知らなかったの?まあ無理もないけどー・・」
「だって凄い普通じゃん、えー、じゃあ望みあるかなあ私。」
そんな会話
またすぐに何もなかった様にざわつく教室
暫くして戻る彼女
その彼女の姿を一瞬捉える颯太
そんな颯太をじっと見つめる翠
「ほら、席につけーっ、」
その言葉で欠伸と一緒に起き上がる彰良
いつもの毎日。
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