ほんと面倒くさい女

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「なあ、・・颯太はさ、バスケ馬鹿だと思う?」 バスケをしている颯太をどう思っているのか 学校で見る限り応援している風には見えない 回りくどくリサーチする時間はない 直球勝負出来る程こいつの事全然知らないけど仕方ない 彼氏の仲良い友達、そして自分の事を嫌ってる相手に言われて どんな返しをするかと顔を覗き込む・・と 「勿論っ。」 返ってきたのは・・・まるで見た事ない別人の様な笑顔 一瞬、言葉を失った 「でも、バスケ馬鹿って・・颯太くんもそうやってバスケ部の皆の事楽しそうに話す・・凄い楽しそうで、嬉しくなる。」 そんな別人の顔で 颯太の事を嬉しそうに、楽しそうに・・ はしゃぐ声に無性に苛立ちを覚えた。 「・・・じゃあ、何で応援とか来ねえの?」 元々遠慮なんかいらない相手。 胸に溜ってた疑問がそのまま口から出るままに彼女に告げる 「バスケ馬鹿な颯太を見て・・嬉しくなる?」 俺の言葉に、さっきまで見えた笑顔が固まったのは解ったけど 「なら、」 嬉しいなら、どうして 「なら、どうして颯太はバスケ辞めるかもなんて言うんだよっ!?」 言ってしまった 腹が立って仕方が無かった ・・そんな嬉しそうにして、ふざけんな 絶対お前が関係しているに決まっているんだ 次はどう出る? 泣く? 開き直る? そう身構えている俺に、 違和感が一気に溢れる 彼女が驚いた顔をして、俺に詰め寄って来たから
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