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カチャ、ドアを開けると
「おはよー彰良、遅かった・・」
バタンッ、
爽やかな颯太が目の前に居て、慌てて締める。
「何してんだよ、」
「・・・??」
屈託なく笑いながらドアを開ける颯太、
お前が最後だから早くしろ。って・・
あれ?
着替えながらハテナマークが飛び交う
・・いつも通りの颯太?
とりあえず練習中だからかと思っていても、結局颯太は昨日までと全く変わった感じはない。
昨日の様子どころか、彼女の事も結衣の事も何も言ってこない
構えていた頭の中を仕切り直す。
・・もしかして、何も、聞いてない?
教室に戻りながら彼女の姿を探した
あんなに泣き喚いていたのにどうして颯太に言わなかった?
聞きたくても、その姿は見つからないまま授業が始まる
「颯太、」
「ん?」
「・・いや、」
彼女はどうしたなんて聞いたら変だ
休み?
席どこだっけ?
記憶にない。
「彰良ー?どうしたの?キョロキョロしちゃってえ。」
先生に怒られてもやめないんだもんと何か絡まれたけど
その日、一日待っても探していた顔は現れなかった。
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