面白い女

3/18
前へ
/220ページ
次へ
休み時間の中で、 俺が勢いよく突き飛ばした廊下は結構な人だかりもいて、 そんな注目の中で 一瞬、彼女も俺も、止まった後 次に起きたのは・・ 「すげーっ。」 「嫌だ~っ、ウケるんだけどっ。」 大笑いの渦で。 自分のスカートに血が落ちて慌てて彼女は顔を覆う 覆った手でも隠れない位、 みるみる顔を赤くさせて戸惑う姿に俺は・・慌てて 慌てて、 拭くモンなんて持ってねえよ えーと 「ほ、保健室・・」 に、連れて行くしかない。そう腕を取ろうとした時 「遥奈、大丈夫?」 女子が彼女の事を支えて立ち上がらせてハンカチを手渡す 「・・・行こ、」 俺の事を嫌そうに見たその女子に連れられて、彼女もそのままついて行った 「なーに、あれ。いやーな顔して。」 「でも超ウケる、鼻血ブーだし。」 もどろ~彰良。 絡められたその腕を、俺は反射的に振りほどいていた。 「あ、悪ぃ・・」 教室戻ろう、って笑って戻って。 授業が始まるギリギリに颯太は帰って来た。 ギリギリだったからか、もう知っているのか、颯太の驚く顔も見る事もなく彼女の席は空欄のまま。 授業中に戻って来た女子は友達一人だった 颯太がそれで初めて気がついた様にその女子を見てから、彼女の席を振り返る 居ない事を確認したあとの颯太と目が合った時 凄い悪い事をした気になる 颯太。まためちゃくちゃ怒る絶対、 ・・でも、怪我させたから、 俺が悪い。うん。 俺だって罪悪感は感じているさ、そりゃ でも、保健室に残ってるって事? やばいんじゃないのか?
/220ページ

最初のコメントを投稿しよう!

249人が本棚に入れています
本棚に追加