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休み時間の中で、
俺が勢いよく突き飛ばした廊下は結構な人だかりもいて、
そんな注目の中で
一瞬、彼女も俺も、止まった後
次に起きたのは・・
「すげーっ。」
「嫌だ~っ、ウケるんだけどっ。」
大笑いの渦で。
自分のスカートに血が落ちて慌てて彼女は顔を覆う
覆った手でも隠れない位、
みるみる顔を赤くさせて戸惑う姿に俺は・・慌てて
慌てて、
拭くモンなんて持ってねえよ
えーと
「ほ、保健室・・」
に、連れて行くしかない。そう腕を取ろうとした時
「遥奈、大丈夫?」
女子が彼女の事を支えて立ち上がらせてハンカチを手渡す
「・・・行こ、」
俺の事を嫌そうに見たその女子に連れられて、彼女もそのままついて行った
「なーに、あれ。いやーな顔して。」
「でも超ウケる、鼻血ブーだし。」
もどろ~彰良。
絡められたその腕を、俺は反射的に振りほどいていた。
「あ、悪ぃ・・」
教室戻ろう、って笑って戻って。
授業が始まるギリギリに颯太は帰って来た。
ギリギリだったからか、もう知っているのか、颯太の驚く顔も見る事もなく彼女の席は空欄のまま。
授業中に戻って来た女子は友達一人だった
颯太がそれで初めて気がついた様にその女子を見てから、彼女の席を振り返る
居ない事を確認したあとの颯太と目が合った時
凄い悪い事をした気になる
颯太。まためちゃくちゃ怒る絶対、
・・でも、怪我させたから、
俺が悪い。うん。
俺だって罪悪感は感じているさ、そりゃ
でも、保健室に残ってるって事?
やばいんじゃないのか?
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