《颯太目線》

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《颯太目線》

「いつか、お前にも心から大事に想える人が出来たら良いな・・」 ───あれは俺の本心だった。 今現在俺には 彰良以上に心を許せた友達は居ない ちょっと捻くれてて突っ張ってそうで 他人に正直で自分に不器用だった、俺の・・親友 「颯太?どうしたの?」 「いや、・・何でもない。」 画面の割れた、古い携帯から目を離す 部屋の片づけで出て来て、電源も入ってないのに懐かしさに手が止まってしまった。 「早くしないと引っ越しに間に合わないよっ、」 「解ったよ。」 その携帯を<燃えないゴミ>の袋に入れた。 チラ、と見た筈の彼女は 何も言わず手を動かす。 俺も残りの荷物に手を伸ばした
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