《颯太目線》

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自分も結構女々しい性格なのは解っている。 今こうして夢中になれるバスケに没頭出来て、家族も全面で応援してくれる。 チームメイトにも恵まれていて顧問の先生も良い先生だ。 ・・・あと、一緒に居て欲しい人。 こんな環境でもっと彼女と一緒に居たい。なんてふざけていると言われるよな そんな事を並べていても、一日が24時間なのが足りなくても もしもっと時間が増えたら俺はバスケをするんだろう。 遥奈は 今の状態が良いと言える状態じゃないの位俺も解っている それでも、これで良いよと笑ってくれる。 逆に、俺が渡されるプレゼントや差し入れもちゃんともらってあげてと。 皆自分と同じ、俺を好きなだけと笑ってくれる 『どこが良いの・・』 彰良たちと、仲良くなれたら良いと思わなくもない。 この中に遥奈も一緒に居られれば・・そう思った事もあるけれど。 実際はそれが一番望ましいと思ったりもしたけれど 彰良はただでさえはっきりした性格、嫌いな人と歩み寄る事はない。 遥奈も同じで、中々の人見知りだし 彰良と打ち解けるなんて・・想像も出来ない。 早く大人になりたい。そしたら遥奈とずっと一緒に居られる。 いつになったら? 成人したら?働く様になったら? 大学へ行ったら間違いなくこれ以上のバスケ中心生活が続いていく じゃあ、バスケを辞めたら・・・? そんな馬鹿な浅はかな考えがチラついちゃったんだよ
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