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大学、その言葉を聞いて繋がった。
「言わなくて良いと思った?それを私が喜ぶと思ったっ?」
彰良と遥奈の接点・・
でも今はそれどころじゃない。
遥奈に隠し事なんてした事はない
逆に何でも話す事で学校で離れてても気にしないで居られているんだ。
「・・遥奈、ごめん。」
滅多な事で遥奈は怒らない。
慌てながらも・・違う、って頭で解ってる。
怒らせているんじゃない。悲しませている
「・・颯太くんの馬鹿、大っ嫌い・・。」
頭をガツンと殴られた気がした。
そのまま家の中へと帰ってしまう遥奈を引き止める事なんて出来る訳がない
「・・悪い、口走った。」
座り込む俺に彰良の珍しくすまなさそうな声が降って来る
彰良は悪くない
何も考えずに口走ったのは自分。
遥奈に聞くしかない位に彰良を追いつめたのは自分の責任。
「何一人で考え込んでんだよ。」
・・そうだ
俺は何一人で考え込んでいたんだろう
元はといえばどうして大学を変えようかなんて・・
「・・・早く結婚したかったんだ・・」
そう。まだ結婚出来る訳なんてない、ガキの先走り。
彰良は引きつった顔してっけど、俺だって結構本気で思い詰めていたんだけど?
「結婚したら安心すんの?」
彰良は、本当直球で答えを責めてくる。
そんなの解る訳もないし確信もない
ただでさえ、今遥奈を最大に不安にさせてしまっているというのに
「・・面白がっているだろ。」
いつの間にか彰良もいつもの調子に戻っているし。
・・違うだろ、お前の事も何も解決していない。
俺のこの第六感的なものはまだ警報が鳴ったままだけど
でも、確かに遥奈とは俺の事で接点を持ったのは間違いない。
再度、彰良に聞いても
やっぱりそんな事が帰って来るだけ
気になりつつも、遥奈の所に行かなくちゃ
その事に想いは取られて、俺は彰良と別れた
遥奈は素敵な人だ
だけどそれまでの彰良の態度に俺は安心をしていたし
「それはない。」
そう言い続けて来た彰良の言葉に・・
俺は、どっぷりと漬かっていた
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