next season

何をそんなに

そこにドアの開く音がして颯太が戻って来た。

「遥奈、おばさんがクリーニングがどうしたって下に来てる。」
「えっ?解った。」
入れ違いに彼女が出て行く。

幼馴染だということは親同士とも公認という訳なんだよな

「大河内はどっちが良い?」
「えーと、ウーロン茶。」
「彰良はー?」
あら、起きてるのバレてる?

「背中見りゃ解る。」
「怖っ、ほんと怖っ。」
もはや超能力者かよ、笑って飲み物受け取ってると彼女が帰って来た。

「お前の事は何でも解る。」

って。
畳みかけるなよ、ほんと怖いから。俺の母ちゃんか?
もしや母親の生まれ変わり?
「そうそう。ある日彰良がこれ以上ハメを外さない様にって俺の夢枕に・・」
「お前が言うとシャレになんねーし。」

「・・お母、さん?」
颯太とふざけていると彼女が入ってくる。
「何?彰良のお母さんってー・・」
翠も、
「ああ俺が小学生の時ー、事故で死んでる。」

まあ、別に颯太くらいにしか言ってなかったし。
事実なだけだから、別にどうでも良いんだけど

・・・それでも、話に出たには頭に浮かんでくる

暑い日、こんな日だった・・

「妹が居るって聞いた事あったけど、」
「あーそれは親父の再婚相手の連れ子。・・別に良いよ。そんな話は。」

お勉強しねえの?
ぶっちゃけ俺と颯太は成績の心配ないですけど。

「そうなの、颯太はともかく彰良も良いんだよね～。あれだけ遊んでいるのに。」
「元が良いからごめんねー。」
部の方も厳しいから、成績悪いとレギュラーからも外される。

だから、って訳じゃないけどな。大人なんて大抵成績が良ければある程度黙るもんだ

俺はそれを自分の身でよく解っている
逆に、どれだけ他が良かったとしてもテストの点が悪いだけで駄目人間扱いされている奴も沢山居る。

俺の父親も、
父親と結婚しただけで母親になったあの大人も。

テストの点が良ければとりあえず良いんだ

偉そうに説教なんかされたくない

黙らせるには良い成績。これが一番手っ取り早い