酒と男とショートケーキ

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 しばらくキスを堪能し、どちらのものかわからない唾液が俺の唇の端から滴った。それをいやらしく比嘉くんが舐め取り、舌舐めずりした。 「……甘い……」 「っ……!」  わ、訳がわからない! 何で俺は比嘉くんに襲われてるんだ! 男だぞ俺!  俺は頭がパニックな上、キスで呼吸が乱されていた。比嘉くんはそんな俺に構わず俺のネクタイを解いた。シャツのボタンを外し首筋に舌を這わせ、胸元を撫でた。 「あっ! やっ、ちょ、ちょっと待って!」 「待てません」 「ひっ!?」  彼の手がズボン越しに俺の太股をいやらしく撫でて、おもむろに俺自身の膨らみに手を滑らせてきた。 「大きくなってますね……キスで感じてくれたんですか……?」 「ち、ちがっぁっ!」  やんわりとそこを揉まれると、勝手に体がびくびくと跳ねて反応してしまう。  感じたことがない感覚とどうしたら良いかわからない困惑で、情けないが涙が溢れそうになる。 「や、やめて……。ぅっ……お願いだから……」 「……」  涙目で懇願すると彼の目が見開かれ、手が止まった。  お願いを聞いてくれたんだと思って安心したら、彼は俺のズボンのベルトを外して一気に下着と共に脱がせた。 「なっ、なんで……!」 「すみません、佐倉さんにそんな顔されたら……っ!」  余裕が無さそうに彼は自分のベルトを外した。俺のとは比べものにならないような彼自身が俺の秘所に宛がわれ、ゆっくりと俺の中に埋め込まれていった。
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