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戸惑う彼女を遠慮なく目一杯翻弄する。
もっと僕に戸惑ってよ。
いつだって岡ちんを見つめていたその目を泳がせて動揺すればいい。
僕の本来の姿であるSな部分がムクムクと芽生えてきてつい調子に乗る。
けれど、僕に翻弄され無防備にギュッと目を閉じる彼女に苛ついた。
好きでもない男の前で簡単に目なんか閉じんなよ。
だったら、このままキス…する?
軽い付き合いばかりしてきた僕に取ってキスなんて大した意味もない。
僕が本気でキスすれば少しは僕の事を意識する…?
…駄目だ。
こんな事をしても彼女は僕の事を見ないだろうし、悲しませるだけ。
僕は僕自身が冷静になる為にも彼女の額にデコピンしてやった。
直ぐ下の弟、聡にいつもやるように。
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