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早百合は嫌な顔ひとつせずオレに従ってくれた。 「さてまずは、コンペイトウ博物館に展示されている二体の釈迦像。  まずはこの説明をしようか」 150名ほどいる生徒たちが一斉にため息を漏らし、 微笑んで生徒たち同士で顔を見合わせてうなづいた。 「…と、いうことだ。  宇宙にある星には必ずと言っていいほど仏陀が存在する。  だがミリアム星は特別だ。  住民全てが仏のようなものなんだよ。  ちなみに仏陀は星の形成と共に誕生する。  もし人間が産まれそうもない星の場合は、仏陀は星に含まれる。  飲み込まれると言っていいだろうな。  よって太陽にも仏陀はいるんだ。  しかし近づけないので、話をすることは無理だな。  だが、その仏陀が興味を持ってくださった場合はその限りではないと思う。  光りが届く範囲内であれば話しは可能なはずなんだ」 学生たちの息を飲んだ音が聞こえるほど静寂に満ちている。 オレは全員の顔を見渡した。 誰にも質問等はないようだと感じた。 「さて次は、数日前にテレビで放送されたミリアム星の孔雀明王の件。  これは全て報道通り。  何ひとつとして間違いはない。  …ミリアム星人は確かに地球人から見ると殺戮を犯し、  そしてそれを繰り返した。  だが、被害者全てが仏だったのだ。     
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