0人が本棚に入れています
本棚に追加
平賀は総理の安否確認をするべく先ほどの応接室へ向かった。そこにはマスコミの姿はなく閑散としていた。ドアは綺麗に締まっており少し安心した。
平賀はドアノブに手を当てると右目にレーザーのような光線が飛んできた。暫くそれを受け続ける。
「認証確認。ヒラガライセキ…ロック解除」
ロックが解除されるとドアを開け放った。そこには総理大臣とクトゥルフ神話に出てきそうな化け物…いやライブ映像で見た異星人に酷似した化け物が総理を見ていた。
「総理!ケガは?」
「平賀くんか!?こっこの化け物が急に窓から入ってきて…助けてくれぇ」
化け物はこちらには目もくれず、総理のみを凝視していた。多くの生物は視界に入るモノを一度は追う傾向にある。その傾向がないとなると考えられるのは2つ。
視野が極度に狭いか、殺戮対象を観察しているかのどちらかにあるであろう。後者であるならば逃げる動作を行った際即座に殺しに来るだろう。しかしここでとどまっていても殺される時間が遅くなるだけである。
「総理!逃げますよ!!」
そういうと平賀は入り口付近にあった花瓶を手に取り総理がこちらに向かい化け物の視線がこちらに向く寸前に花瓶を放った。
最初のコメントを投稿しよう!