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裕子は居間のテーブルにファーストフード店で買ったコーヒーの入った紙袋を置いた。
母親はテーブルに両肘を乗せて腕の上に頬を乗せた姿勢で居眠りを
しているようだった。
普段からその姿勢で居間のテーブルで居眠りをするのが癖のようになっていたから裕子はそのまま自分の部屋に行き、
荷物を置いてまた居間に戻ってみるとまだ母親は先ほどの姿勢で寝ているようだった。
「飲まないの?」
ようやくゆっくりと顔をあげる。
「ああ、
ありがとうね、
後で頂くよ」
「どうしたの、
何か具合悪いの?」
「うん、
ちょっとだるくてね、
手が痺れるんだよね」
「手が痺れる?何時から?」
「今朝、
顔洗ってて気がついたんだよ、
左手がうまく動かなくて」
「なんか顔が浮腫んでいるみたいだけど、
朝ごはん食べたとき言ってなかったじゃない」
「うん、
寝違えたのかなと思ってね、
でもまだ直らないし、
なんだろうね、
脳梗塞にでもなったかしら」
「脳梗塞って、
ちょっと・・・」
裕子は部屋に戻りパソコンを開き立ち上がるのを待って脳梗塞の症状と入力して検索した。
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