ジョギング

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「ねえ、 直ぐに病院行こうよ、 そういうのは直ぐに行ったほうがいいよ」 父親が入院していた病院の救急に電話をして、 車に母親を乗せて病院に急いだ。 父親が退院してから三ヶ月、 母親と裕子二人で父親を見てきた。 退院しても、 ほとんど毎日のように夕方になると不調を訴えるようになっていた。 訴えがひどいときは夜でも救急の外来に車で連れていくことも時々あった。 昼間は裕子が仕事に行っているので ほとんどの時間は母親が介護していた。 この三ヶ月の負担、 いや、 入院中も毎日のように病院に面会に行っていた母親、 その約半年間の負担がこの結果だったと裕子は病院までの道を運転しながら思った。
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