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母親はベッドに横たわり目をつぶっていた。
少しして声を掛ける。
「お母さんどう?具合は」
母親はゆっくりと目を開けた。
「ああ、
なんとか大丈夫だよ」大分だるそうに見える。
「そう、
良かった。
お父さん、
施設でしばらく預かってくれたから安心して」
「そう、
良かった」
病室の扉が開き、
担当の医師が入ってきた。
「あっ、
こんにちは」
「あ、
こんにちは、
どうですか?高井さん」
母親に対する問診が終わると、
裕子は医師に話掛けた。
「先生、
どうでしょうか」
「うん、
そうですね、
昨日から容態は変わっていないですね。
ちょっと向うで話しましょうか」
裕子はナースセンターの奥の部屋に通された。
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